科目ごとの優先順位

行政書士試験の試験科目は「法令科目」と「一般知識科目」からなり、さらに「法令科目」は、①憲法、②行政法の一般的な法理論、③行政手続法、④行政不服審査法、⑤行政事件訴訟法、⑥国家賠償法、⑦地方自治法、⑧民法、⑨商法(会社法を含む)、⑩基礎法学の計10科目からなります。

10科目もあると、何から手を着ければ良いのか悩んでしまうところですが、結論から言うと、「①憲法」と「⑧民法」から学習を開始するのが、行政書士試験の勉強法のセオリーだと言われていますし、私自身もそれを強くおすすめします。

そもそも法律には、公法と私法という区別が存在します。公法というのは、国家と個人間のルールのこと。対して私法というのは、個人と個人間のルールのことです。
上にご紹介した行政書士試験の試験科目のうち、「①憲法」から「⑦地方自治法」までが公法、「⑧民法」と「⑨商法」が私法、そして「⑩基礎法学」がその中間という位置づけになっています。

もう少し詳しく見ていきます。
公法のうち「①憲法」は基礎、その他の6つの法律はその応用という関係性にあります。一方、私法のうち「⑧民法」は基礎、「⑨商法」はその応用という関係性にあります。「⑩基礎法学」は、名前にこそ「基礎」と付いていますが、公法と私法両方の応用と考えてください。

すなわち、公法の基礎である「①憲法」を先に学習することで、6つの行政法を効率的に学習することができるようになり、同じように私法の基礎である「⑧民法」を先に学習することで、残る「⑨商法」を効率的に学習することができるようになります。
「①憲法」と「⑧民法」から学習を開始することが行政書士試験の勉強法のセオリーと言われる理由は、ここにあります。

また、私がこの勉強法(順番)をおすすめするのには、もうひとつ大きな理由があります。
行政書士試験の法令科目においては、全10個の法律から等しく出題されるわけではありません。実際には、多くの問題が出題される法律もあれば、そうでない法律もあり、「①憲法」と「⑧民法」というのはまさに、多くの問題が出題される法律に該当します。

そうであれば、他の法律にも増して、この2つの法律に関しては重点的に学習したいものです。だからこそ、比較的時間に余裕のある受験勉強初期に、「①憲法」と「⑧民法」を学習する勉強法を、私は強くおすすめしているわけです。

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