業務の知識はどうやって磨けばよい?

●経験が無くてもたいていの仕事はできる!


開業分野の決め方にも関わってくることですが、自分がやっていきたい、やれそうだという分野はどうやって探せばよいのでしょうか。

最初は、行政書士になるまでの社会人経験の中から馴染みのある分野を探すとやりやすいでしょう。
そういったものが無かったり、新たに開拓したいというときは、とにかく何でもよいので1件仕事を取ってくることです
知り合い、親戚を頼ってでもまず1件、仕事を取ってきましょう。

「その仕事の経験がなかったらどうするの?」と不安に思いますか?
しかし、安心してください。
ほとんどの仕事には行政庁が用意した手引きや申請様式が完備されています
そこで、それらの手引きを参考にしながら、申請様式に記入していけば、たいていの仕事はできるものです。

手引きを熟読してもわからないことは、管轄の行政庁に直接問い合わせたり、所属する行政書士会に問い合わせたりすれば、これも大抵のことは解決します。

一度このように仕事をしてみると、お客さんと打ち合わせする際にはどんなことをヒアリングすべきか、どんな書類を事前に用意してもらえばスムーズなのか、書類を作るための時間はどれくらいかかるのか、など、汎用性のある情報が得られます。

実際に仕事を一通りやってみて、合わなければ別の分野を探せば良いのです
その際にも、何が自分に合わないかが経験からなんとなくわかるので、その要素を含まないと考えられる分野に絞って行けば、専門分野が決めやすくなると思います。


●専門分野の知識を深めていくには?


次に、これをやると決めた分野の知識はどのように磨いていけば良いのでしょうか。
もっとも勉強になるのは、実際に仕事をすることです
しかし、そんなに都合よく仕事が取れるとも限りません。
現実的に知識を磨くには、その分野の研修会に参加することです。
行政書士になると、各行政書士会や支部が開催する研修に参加することができます。
そこでは、主に基本知識を得ることができます。
一人で手引きを読むよりも、その分野のプロが講義してくれるほうが、得られる知識は多いでしょう。

質疑応答があれば、自分の疑問を聞いて解決することもできます。
そして、研修会には、その業務を専門に行っている先輩や、これから行おうとする新人などが参加しているので、情報交換をする良い機会です。

d52c8b2bf7612805c50001f0bf53203e_s

できれば、ベテラン行政書士と親しくなって、わからないことがあれば電話できる関係になっておきましょう
開業したての頃は、自分ができるようになるのはもちろんのこと、「できる人」を確保しておくのも大事なことです。
もし、どうしても自分の手に負えないときは、正当な報酬を払って、先輩たちに仕事してもらうことでお客さんの不利益を回避できるからです。

それから、行政庁の説明会なども積極的に参加しましょう
法改正や新しい制度ができたときには、管轄行政庁で説明会が開かれることがあります。
行政書士会の研修は、そういった説明会の情報を得た後で行われるので、行政庁の説明会は最新情報を得るチャンスです。

たとえば、最近だと民泊条例の説明会が大田区で行われました。
そういった情報は、区役所のホームページで告知されるので、常にアンテナを張っておきましょう
開業するということは、「これをやって、これを調べて」と指示してくれる人、教えてくれる人がいなくなるということです。
自分で情報を集めていかないと、何もできません。その点は注意が必要です。

結論として、業務知識は開業してからでも十分得ることができます。
だから、実務経験がないから開業できないと思い込んでいる人は、そこから一歩踏み出してみてほしいと思います。

次のページ